田んぼになんで水を張るの?
見慣れた田園風景「田んぼはいつも水が入っている」というイメージですよね。「稲は水に浸からないと育たないのかな?」そんな疑問にお答えします(^^)/
人間も水(水分)が不足すると、脱水症状になったり大変なことになりますよね?
稲だって同じです。
水は稲が元気に育つために沢山のサポートをしてくれています。
田んぼに水を張ることによって、土の中に余分な酸素が届きにくいため土の中に眠っている雑草が成長しづらくなります。逆に畑は手入れを怠るとすぐに草でいっぱいになりますよね?田んぼの水は沢山雑草成長させないために重要です。
皆さん、春や梅雨時期の少し肌寒い日はどうしますか?薄手のカーディガンなど羽織りませんか?水は羽織りと同じ効果があります。地球温暖化が進み猛暑や冷夏様々です。寒いと稲の成長が妨げられ、最終的に秋の収穫量が激減することがあります。そうならないように、寒いな!ってときは、田に水を張り稲を保温してあげています。
防虫の意味もあります。畑は、沢山の虫や病気がつきやすいです。水を常に張っている田んぼだと、稲に悪さをする害虫が住みづらく虫の数を減らしたりすることができます。
このように、畑ではなく田んぼで稲を育てる理由は沢山あるんです。
また、少し余談になりますが、田んぼの水は、私たちの生活も守ってくれているんです。
日本の地形上、山があって平らな土地があって。山に住んでいる人もいれば平地に住んでいる人もいますよね?大雨が降って、山で洪水が発生したらどうなりますか?山から大量の水が溢れ、皆様の場所にまで到達しますよね?
田んぼには「田んぼダム」と呼ばれるシステムがあります。このシステム、私たちの地域が全国に先駆けて取り組み始めたものです。
田んぼがもともと持っている「貯水」という機能を利用して、大雨・洪水が起きた時、田んぼに一時的に水をため水量を抑制することで川や用水路の氾濫を防ぐことができるシステムです。このシステムのおかげで、当地域では川の氾濫が軽減しました。
人や動物、作物が健康に生きるために大切な水、そして自然災害から人々や町を守る田んぼ。田んぼに水を張るって大切なんです。